香りで彩る「その方だけ」のケア空間

そろそろ全国で梅雨入りを迎える時期になりました。湿気が多く蒸し暑い日が続くと、お部屋の空気がこもった感じで過ごしにくい…と思うことはありませんか?

それに心身ともになんとなく重だるさを感じることもあったりして、私たち同様に高齢者の方も「いつもよりちょっと気持ちが晴れないな」と感じていらっしゃるかもしれません。

ネイルやトリートメント、メイクなどを通じて、高齢者の方の気分を前向きに、そして笑顔になっていただくことを目指す介護美容の現場だからこそ、「ケアを行う場所や空間の心地よさ」を整える工夫も、ケアビューティストとして大切にしたい「おもてなし」のひとつではないでしょうか。

そんなとき、心強い味方になってくれるのが「香り(アロマ)」の存在です。

心に寄り添い、空間を心地よく整える「香り」

嗅覚は五感の中でも、感情や記憶へのかかわりが深い感覚といわれています。
そのため、香りは空間の印象づくりや気持ちや心を動かすきっかけとして取り入れられることが多くあります。ホテルのエントランスロビーやエステサロンなどで、癒されるような香りを漂わせていることがあるのは、その一例といえるでしょう。

ケアビューティストの皆さまは、介護美容研究所の基礎課程でアロマセラピーの特徴や香りがもたらすものについて学ばれたかと思います。

介護美容の現場においても、緊張をやわらげ、心地よい空間を演出する香りや、ケアを受けていただく高齢者の方の好きな香りを取り入れることは、その方の心に寄り添うことにもつながるでしょう。

中でもラベンダーやオレンジは、高齢者の方にも親しまれやすく、介護美容の現場にも取り入れやすい、持っておくと便利な香りです。

◎【和精油】かみふらのラベンダー
深呼吸したくなるような上品な甘さと爽やかさをもつ香り。
安らぎと癒しの空間を作りたいときや、初めての介護美容ケアで緊張している方に。

◎ スイートオレンジ
気持ちを晴れやかにしてくれるような甘くさわやかで親しみやすい香り。
明るい和やかな雰囲気を作りたいときや、アロマ(香り)に初めて触れる方に。

おひとりお一人の状態やお気持ちにあわせた香りを空間に添えることで、よりリラックスしながら、心地よいケアの時間を過ごしていただくきっかけ作りになるでしょう。

日本の夏に寄り添う、すっきりとした「和種はっか油」の魅力

そして、湿気が多く空気がこもりがちなこれからの季節から夏にかけて、ぜひ取り入れていただきたいのが、清涼感があり、空間をすっきりとした印象に整えてくれる香りです。

その中でも、高齢者の方にも名前をイメージしていただきやすい香りとして、ご紹介したいのが「はっか」の香りです。

◎ 和種はっか油
ジャパニーズミントとも呼ばれる日本原産の「和はっか」は、くっきりとした爽快感の中に、ほのかな甘みも感じられるすがすがしい香りが特徴です。

なんとなくお部屋の空気がこもっていると感じるときや、気分をすっきりと切り替えたいときに香らせることで、空間全体に爽やかな香りが広がり、ムシムシと暑いこの時期を心地よく過ごすサポートをしてくれます。

現場でも住まいでも大活躍!和種はっか油のアロマスプレー

ラベンダーなどに比べて香りがはっきりしている和種はっか油は、香りを空間に広げる「芳香浴」で楽しむのがおすすめです。
アロマストーンに数滴垂らしてふわりと香る距離に置いたり、手作りのアロマスプレーとして空間全体に漂わせたりすることで、手軽に爽やかな香りの空間を演出することができます。

ケアの合間や、空気がこもりやすい場所(ごみ箱や下駄箱など)にもサッと使える、アロマスプレーのレシピをご紹介します。

【和種はっか油のアロマスプレー】

●用意するもの
無水エタノール:5mL
精製水(または水):45mL
和種はっか油:数滴
スプレーボトル

●作り方
1.スプレーボトルに無水エタノールを入れます。
2.和種はっか油を数滴垂らし、ボトルを軽く振って混ぜ合わせます。
3.精製水を注ぎ、さらによく振り混ぜて完成です。

※高齢者の方の使用では、精油の濃度を全体の1%以下に。
強い香りを避けたい空間では、さらに低い濃度を目安に調節しましょう。

あなたらしい「香りの演出」で、特別なケア空間を

ディフューザーやスプレーを使って、介護美容ケアをお届けするスペースをほんのりと香らせる工夫は、「今日、あなたのために用意した特別なケア空間」というおもてなしの気持ちを伝えることにもつながります。

その方のお好みや季節にあわせながら、心地よい香りの演出として、アロマを取り入れてみませんか?あたたかいケアの技術に優しい香りを添えて、より豊かで心安らぐケアの時間をお届けしていきましょう。


アロマや精油についてさらに詳しく知りたい方は、こちらのコラムもぜひご覧ください。


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